【この展覧会は終了しました】
桜さくらサクラ・2008
―名所の桜・ものがたり―
―名所の桜・ものがたり―
会 期 : | 2008年3月15日(土)~4月20日(日) |
---|---|
休館日 : | 3月17日(月)、4月14日(月)のみ休館 |
出品作品: | 約50 点を展示 【名所の桜】 奥村土牛《吉野》、橋本明治《朝陽桜》(福島・三春町の滝桜) 奥田元宋《湖畔春耀》(十和田の桜)、 加山又造《夜桜》(京都・円山公園の桜)、石田武《千鳥ヶ淵》、ほか 【桜のものがたり】 狩野常信《明皇花陣》、橋本雅邦《児島高徳》、 上村松園《桜可里》、守屋多々志《聴花(式子内親王)》、 伊東深水《吉野太夫》、小林古径《清姫・入相桜》、 ほか |
桜は、そのはかなさと美しさゆえに、日本人に愛され、尊ばれてきました。古来より桜にまつわる物語が数多く語られ、名所の桜は多くの人々を惹きつけ、そして芸術家たちは桜を題材にした多くの作品を産み出してきました。
古くは持統天皇(645-702)や豊臣秀吉(1537-1598)が花見をしたことでも知られる奈良の吉野山。その山桜は、奥村土牛や石田武の《吉野》の中で静かな美しさを開花させています。一方、安珍・清姫の物語に登場する道成寺の入相桜は、速水御舟や小林古径らの制作意欲をかき立てました。
『太平記』の児島高徳の「忠義桜」の逸話を題材とした橋本雅邦《児島高徳》の中に描かれる桜には気品と風格が漂い、島原の名妓を描いた伊東深水《吉野太夫》では、艶やかな太夫の姿とともに楚々とした桜が印象的です。
桜をテーマにした展覧会が今年10 回目を迎える当館では、所蔵品から「名所の桜」と「桜のものがたり」を切り口に約50 点の作品を選びご紹介します。それぞれの作品に込められた作家の思いや、桜を取り巻く物語を通して、新たな視点でさまざまな桜の良さを楽しんでいただければと思います。