【この展覧会は終了しました】
会 期 : | 2008年4月26日(土)~6月8日(日) |
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休館日 : | 月曜日 〔但し、5/5(月・祝)、5/6(火・祝)は開館、5/7(水)は休館。〕 |
出品作品: | 竹内栖鳳《班猫》、横山大観《喜撰山》、山元春挙《火口の水》、 上村松園《蛍》、今村紫紅《富士川》、小林古径《静物》、《清姫》、 川端龍子《鳴門》、小茂田青樹《丘に沿える道》、 速水御舟《昆虫二題 葉陰魔手・粧蛾舞戯》 油彩画:小出楢重《子供立像》、 佐伯祐三《レストラン(オ・レヴェイユ・マタン)》 など約50点 |
1920年代前後、経済の繁栄と海外との交流により、大正デモクラシーと呼ばれる自由闊達な雰囲気のもと、おおらかな民衆文化が花開きました。美術界においても、画家個人の自由な表現を尊重し、日本画と洋画が互いに影響を与えながら模索していった時代といえるでしょう。
本展覧会では、まず、当時きら星のように現れた画家たちにスポットを当て、大正から昭和の時代を見ていきたいと思います。今村紫紅、小林古径、速水御舟ら若い世代の日本画家たちは、やまと絵、南画、琳派、宋元画、さらに西洋絵画も研究し、また、海外への視察によって見聞を広め、個性的な作品を発表しました。紫紅《富士川》の川原の点描画のような表現。洋画を学んだ川端龍子のダイナミックな《鳴門》、また、古径唯一の油彩画である《静物》は、洋画家・岸田劉生からの影響が見られます。既に大家となっていた横山大観や竹内栖鳳らも伝統的な技法をベースとして、積極的に新しい表現を取り入れようとしました。栖鳳の《班猫》は中国・宋の徽宗皇帝の猫を念頭に、円山四条派の伝統の上に西洋的な写実も加味して描かれています。山元春挙は、写真技術を追求し制作にも応用しました。
本展では、大正から昭和にかけての時代の空気のもとで描かれた日本画と洋画作品を約50点選び、皆様にご紹介いたします。