会 期 : | 2010年2月6日(土)~3月28日(日) |
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開館時間: | 午前10時から午後5時(入館は4時30分まで) |
休館日: | 月曜日(但し、3/22は開館、翌火曜日休館) |
入館料: | 一般1200(1000)円・大高生900(800)円・中学生以下無料 *( )内は20名以上の団体料金および前売料金 *障害者手帳ご提示の方、およびその介助者(1 名)は無料 *本展覧会は特別展のため、通常展とは料金が異なります。 |
主催: | 山種美術館、日本経済新聞社 |
出品作品: | 東(東京画壇):
横山大観《燕山の巻》、《楚水の巻》、《作右衛門の家》、《心神》ほか 竹内栖鳳《班猫》(重要文化財)、《潮来小暑》、《蛙と蜻蛉》、《憩える車》ほか |
横山大観と竹内栖鳳は、「東の大観、西の栖鳳」と並び称せられ、明治以降の日本画の革新をリードしてきました。日本画壇の双璧、東京画壇と京都画壇の総帥、狩野派と円山四条派、東京美術学校と京都府画学校というように、常に対比されることの多い二人は、一画家としてのみならず指導者として重要な役割を果たしました。
本展覧会では、明治、大正、昭和を通じて、東京と京都のそれぞれの伝統の上に立ちながら、日本画の革新に努めた二人の画家の画業を振り返るとともに、その周辺の画家たちの作品も展観します。東京画壇からは、大観の師である橋本雅邦、盟友である下村観山や菱田春草、院展の小林古径、安田靫彦、前田青邨らの作品を、京都画壇からは、菊池契月や栖鳳の私塾である竹杖会の作家―上村松園、西村五雲など、京都府画学校の教え子―村上華岳、福田平八郎らの作品を展示いたします。
今回は特に当館所蔵の大観作《燕山の巻》(全長17m余)《楚水の巻》(全長14m余)の二大絵巻を全編公開いたします(会期中展示替あり)。1910(明治43)年6月より約2ヶ月間の中国滞在の体験から、大観はその年の10月の第4回文展に《楚水の巻》を発表、12月に《燕山の巻》を完成しています。これらの作品は大観にとって初めての本格的な水墨画巻であり、後に《生々流転》〔1923(大正12)年 東京国立近代美術館蔵〕へと発展していく途上の重要な作品です。また、当館所蔵作品の中でも特に人気が高い栖鳳作《班猫》(重要文化財)を2年ぶりに展示します。毛づくろいをしながらこちらをじっと見つめるグリーンの瞳の猫。墨、胡粉、金泥などで描かれた猫の毛の柔らかな質感は、思わず触れてみたくなるほどです。栖鳳の細やかな筆づかいを間近にご覧ください。
同時代を歩み、それぞれ独自の絵画世界を打ち立てながら、常に近代日本画壇の中心的存在であり続けた大観と栖鳳。この二人の作品を軸に東西の作家を加えた、当館所蔵品の選りすぐりの作品を通して、日本画を再発見していただければ幸いです。