暖かな陽光がさし始める春。草花が芽吹き、心躍る季節です。なかでも、私たちの気持ちを浮き立たせるのは、桜の開花ではないでしょうか。このたび当館では、桜の名品を一堂に展示し、美術館にいながら、お花見に訪れたかのように気持ちが華やぐ展覧会を開催します。
桜がらんまんと花を咲かせた時の美しさと、はらはらと散っていく儚さは、古くから日本人の心を魅了してきました。芸術の世界 においても、古来、詩歌に詠まれ、調度や衣装などの文様に 表されるとともに、絵画にも盛んに描かれています。近代・現代 の日本画でも、桜は多くの画家が取り上げたモティーフであり、 画家の個性や美意識が反映された多種多様な表現をみることができます。
本展では、桜を愛でる女性を色鮮やかに描いた松岡映丘《春光春衣》、京都・総本山醍醐寺三宝院の「太閤しだれ桜」を柔らかな色合いで捉えた奥村土牛《醍醐》、清らかな水が流れる渓谷に咲く山桜を表した川合玉堂《春風春水》、宵闇のつややかな桜をクローズアップして描き出した速水御舟《夜桜》など、画家たちの創意あふれる桜の名品の数々をご覧いただきます。 2025年春、個性豊かな桜の絵画で満開となった会場で、お花見を楽しみながら、春を満喫していただければ幸いです。
本展のみどころ
名だたる日本画家たちによる桜の競演!
優しい雰囲気に包まれたしだれ桜を描いた 奥村土牛《醍醐》、散り行く桜を抒情たっぷりに表した小茂田青樹《春庭》、満開の桜を 装飾的に描き出した橋本明治《朝陽桜》など、 多彩な名作をご覧ください。
夜桜の魅力に注目!
本展では、淡い月明かりに照らされてしっとりと咲き誇る夜桜をテーマ展示!日ざしの下で輝く桜とは異なる桜の表情をご堪能ください。
奥村土牛《醍醐》とゆかりの桜が 同時に見られる機会!
奥村土牛《醍醐》のモデルとなった「太閤しだれ桜」。2021年11月、その桜を組織培養した「太閤千代しだれ」を当館の玄関横に植樹しました。2025年の春も、《醍醐》とともに皆さまをお待ちしています。
*上記文中のうち、所蔵先表記のない作品はすべて山種美術館所蔵です。
※出品内容には変更が入る場合があります。
※作品画像の転載・流用はご遠慮ください。
【春の学割】大学生・高校生500円
※本展に限り、特別に入館料が通常1100円のところ500円になります。
※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)一般1200円
※きもの特典:きものでご来館のお客様は、一般200円引きの料金となります。
※複数の割引・特典の併用はできません。
相互割引サービスについて
下記チケットのご提示で入館料を100円割引いたします。当館の入場受付時にご提示ください。
■太田記念美術館との相互割引について
■戸栗美術館との相互割引について
*いずれも対象券1枚につき1名様、1回限り有効。
*入館チケットご購入時に受付にご提示ください。購入後の割引はできません。
*他の割引との併用はできません。
*オンラインチケットは割引対象外。
講師:河野 元昭 氏(出光美術館理事、東京大学名誉教授)
日時:2025年3月29日(土)14:00-15:30(13:30開場)
会場:國學院大學 院友会館(渋谷区東4-12-8)
参加費:500円
定員:120名
お申込:「チケットぴあ」または、美術館受付
*ご参加には参加には別途「桜 さくら SAKURA 2025」展に入場可能なチケットまたは半券が必要です。
当日会場にて入場チケット購入も可能。