「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願」と語った日本画家・上村松園。この言葉どおり清らかで気品に満ちた松園の作品は、今もなお多くの人々を魅了し続けています。2025年に、松園が誕生して150年を迎えることを記念し、山種美術館では数々の名品を取り揃えてその画業をたどるとともに、松園と同時代の画家から現在活躍中の若手作家にいたるまで、女性の姿を描いた作品をご紹介する特別展を開催します。

1875年、京都で生まれた松園は、幼い頃より絵を描くことを好みました。外形の美しさだけではなく、精神性を伴った自身の理想とする女性像の表現を、生涯をかけて追求します。やがて美人画の名手として高く評価され、73歳の時、女性として初めて文化勲章を受章するにいたりました。
当館創立者の山﨑種二は、松園と親しく交流を重ねて作品を蒐集し、代表作である《新蛍》や《砧》、松園芸術の粋を極めた《庭の雪》などを含む日本有数の松園コレクションを築きました。
本展では、画業の初期から晩年までの22点の優品を通じて、近代日本を代表する女性画家・上村松園の魅力にせまります。あわせて、同じく2025年に生誕130年を迎える小倉遊亀、生誕120年の片岡球子など、さまざまな画家による麗しき女性たちの姿を描いた、粒選りの作品をご紹介します。
本展のみどころ
上村松園の魅力を満喫できるチャンス!
初期の研鑽期から晩年の円熟期にいたる松園の作品22点を一堂に展示!また言葉や直筆の手紙もあわせて、たっぷりと松園の世界をご満喫いただける特別展です。


同じく生誕の周年を迎える女性画家・小倉遊亀、片岡球子の名品も!
2025年は松園の150年、小倉遊亀の130年、片岡球子の120年という、それぞれの画家の生誕した周年が重なる記念の年です。本展では、遊亀、球子が女性を描いた個性豊かな作品も展示します。


西の松園、東の清方の美人画が並び立つ!
松園と同時期に東京画壇で活躍し、美人画家として名高い鏑木清方。清方が手がけた珠玉の名品を松園作品と一緒にご覧になれる貴重な機会です!さらに京都画壇・東京画壇の名だたる画家の美人画もご紹介します。

©Kiyoo Nemoto 2025/JAA2500033
*上記文中のうち、所蔵先表記のない作品はすべて山種美術館所蔵です。
※出品内容には変更が入る場合があります。
※作品画像の転載・流用はご遠慮ください。
※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)一般1200円
※きもの特典:きものでご来館のお客様は、一般200円引きの料金となります。
※複数の割引・特典の併用はできません。
相互割引サービスについて
下記チケットのご提示で入館料を100円割引いたします。当館の入場受付時にご提示ください。
■太田記念美術館との相互割引について
■戸栗美術館との相互割引について
*いずれも対象券1枚につき1名様、1回限り有効。
*入館チケットご購入時に受付にご提示ください。購入後の割引はできません。
*他の割引との併用はできません。
*オンラインチケットは割引対象外。
講師:仲町 啓子 氏(実践女子大学名誉教授、秋田県立近代美術館特任館長)
日時:2025年6月1日(日)14:00-15:30(13:30開場)
会場:國學院大學 院友会館(渋谷区東4-12-8)
参加費:500円
定員:120名
お申込:「チケットぴあ」または、美術館受付
*ご参加には参加には別途「上村松園と麗しき女性たち」展に入場可能なチケットまたは半券が必要です。
当日会場にて入場チケット購入も可能。