開催中の展覧会
斬新な色と形を追求した日本画家・福田平八郎 (1892-1974)。当館では没後50年を記念し、平八郎の画業をたどる特別展を12年ぶりに開催します。大分に生まれた平八郎は、京都に出て京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校に学び、1919(大正8)年には帝展に初入選を果たしました。大正期はモティーフを入念に観察し、写実的に表した作品を制作していましたが、昭和に入ると、単純な色面と大胆な構図による独自の芸術を確立していきます。
本展では、徹底した細密描写により写実を極めた大正期の代表作《牡丹》から、造形の特徴を見事に捉えた筍とデザイン的な竹の葉が融合した《筍》、丸みを帯びた餅と直線的な形の折り鶴との対比が見どころの《紅白餅三鶴》(個人蔵)、絶筆とされる《彩秋遊鷽》(個人蔵)まで、初期から晩年にいたる優品の数々を一堂に展示します。
また、平八郎に影響を与えた古典として、琳派にも着目します。デザインセンスが光る伝 俵屋宗達《槙楓図》、装飾的な画面構成と緻密な描写を融合させた酒井抱一《秋草鶉図》【重要美術品】をはじめ、平八郎も愛した琳派の造形の多彩な魅力をご堪能ください。
自身の作風を「写実を基本にした装飾画」と語った近代の福田平八郎と、意匠性や装飾性に富んだ江戸時代の琳派。二つの芸術世界が時空を超えて交差する特別な機会をお楽しみいただければ幸いです。
本展のみどころ
12年ぶりの福田平八郎展!
当館で平八郎をテーマとした展覧会を開催するのは12年ぶり!
没後50年という節目の年に、平八郎の作品をたっぷりとお楽しみください!
平八郎の初期から晩年までの優品が集結!
大正期の傑作《牡丹》から絶筆とされる《彩秋遊鷽》(個人蔵)まで、幅広い時代の作品を展示!
時代ごとの表現の違いをご覧いただけます!
平八郎が敬愛した、琳派の祖・俵屋宗達の作品が充実!
宗達と本阿弥光悦の合作《鹿下絵新古今集和歌巻断簡》、《四季草花下絵和歌短冊帖》、尾形光琳が模写したことで知られる、伝 俵屋宗達《槙楓図》、墨の表現が美しい、宗達《鹿に月図》、《軍鶏図》、伝 宗達《蓮池水禽図》など、宗達の名品をご堪能いただけます!
さらに、日本画家・安田靫彦が愛蔵していた宗達《狗子図》(個人蔵)も登場する貴重な機会です!
《鹿下絵新古今集和歌巻断簡》山種美術館
江戸琳派の作品もたっぷり楽しめる!
宗達とともに、酒井抱一《秋草鶉図》【重要美術品】、《菊小禽図》、《飛雪白鷺図》や鈴木其一《四季花鳥図》、《牡丹図》など、琳派の名品が勢ぞろい!
平八郎を魅了した、意匠性と装飾性にあふれる琳派の世界をご堪能ください。
*上記文中のうち、所蔵先表記のない作品はすべて山種美術館所蔵です。
※出品内容には変更が入る場合があります。
※作品画像の転載・流用はご遠慮ください。
※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)一般1200円、左記いずれかのうち大学生・高校生1000円
※きもの特典:きものでご来館のお客様は、一般200円引きの料金となります。
※複数の割引・特典の併用はできません。
オンラインチケットのご購入はこちら(9/20 12時販売開始)。
相互割引サービスについて
下記チケットのご提示で入館料を100円割引いたします。当館の入場受付時にご提示ください。
■太田記念美術館との相互割引について
■戸栗美術館との相互割引について
*いずれも対象券1枚につき1名様、1回限り有効。
*入館チケットご購入時に受付にご提示ください。購入後の割引はできません。
*他の割引との併用はできません。
*オンラインチケットは割引対象外。
講師:山下裕二氏(明治学院大学 教授、山種美術館学芸部 顧問)
日時:10月19日(土)14:00-15:30(13:30開場)
会場:國學院大學 院友会館(渋谷区東4-12-8)
参加費:500円※ご参加には、別途「福田平八郎×琳派」展の入場可能なチケットまたは半券が必要です。当日会場にて入場チケット購入も可能。
定員:120名 先着順
お申込:「チケットぴあ」または、美術館受付